オペラを楽しむ会第6回公演オペラ「第1回十字軍のロンバルディア人」後援・協賛のお礼
オペラを楽しむ会主宰 倉科京子
2017年11月25日、26日キッセイ文化ホール大ホールにて、オペラを楽しむ会第6回公演オペラ「第1回十字軍のロンバルディア人」に後援・協賛・広告して頂きまして誠に有難うございました。
初日は236人、二日目は609人のお客様を動員でき、計845人のお客様がオペラを楽しむ会主催のオペラを鑑賞してくださり大成功でした。また、お客様、出演者、裏方の総勢130名が楽しい時を持てたと喜んでくださいました。このような会に育ってきたということは私にとってとても嬉しく光栄なことでした。日本教育公務員弘済会長野支部皆川宏支部長様、並びに、松本芸術文化協会会長久保田嘉信様、その他協賛をいただきました皆様には甚大なるご支援を賜りまして感謝申し上げます。
完成というものは、いつまでたってもあるとは思いません。いろいろな意味で長い道です。しかし、来ていただいたお客様によい舞台を観たと思っていただけるように稽古を積み重ねて参りました。思い起こせば去年の5月、前回の公演の「仮面舞踏会」が終わった時に、自分たちのやりたいもの等メンバーに聞きましたが、指揮者の澤木先生に相談しましたところ、全然聞いたことのない演目のこのオペラを推薦してくださいました。「前回のメンバーがそれぞれ生かされてみんなで創っていけるオペラ」と言われたのです。
ソリストも合唱も毎月2日間で約1年半の稽古になります。合唱については、体を使い響く声を出せる方法、イタリア語の発音、意味、ニュアンスを伝えどう表現していくのかを訓練しました。今までで一番量が多く、歌いあげる曲と、喋る要素の多い曲等含めて、たくさんの歌詞を覚えるべく皆さんしっかり頑張っていただきました。歌詞をひたすら呪文のごとく覚える日々だったと思いますが、体の動きを含め表現も板について来て、皆さん歌も演技も洗練されて来ました。
オペラは、演劇の要素もありますが、声に関しましては、やはり鍛えられた生身の人間の、マイクを通さない生の声の魅力が大きな要素の一つです。どこまでお客様に感動していただけるか楽しみです。また、別の会で私が指導している合唱の方たちや興味のある方にも是非この素晴らしいオペラの合唱のところだけをオーケストラと一緒に歌っていただきたいと思い3曲だけ練習してきました。オケピットの手前でステージに乗っている歌い手と共に歌いましたが、どういう風に会場に響きましたでしょうか。
オーケストラについては、前回よりもさらに演奏者が増え、ハープ以外は複数ずつ揃い、またティンパニーに打楽器群が加わり迫力が出ました。メンバーの紹介で一人また一人と集まってくださいました。忘れもしない2回目のオケ合わせ!!あがたの森の教室に総勢100人のうち約60人が集まり心を一つにして音楽を奏でました。繊細な響きから、打楽器群の入った大迫力の音に鳥肌が立ったという演奏者までいました。ほかの教室からも見学者が現れました。すごい曲です。全部で4回のオケ合わせの稽古で、細かいニュアンスを練ることができました。オペラをみんなで創りあげていこうと盛り上げてくださり、感謝申し上げます。ただギャラをお支払いできないのが心苦しく思いますが、いつの日か少しでもお礼ができるようにもっと頑張ろうと思います。
この会は、私を含めソリストの17か月分の積立金や合唱団の参加費をベースに、広告・協賛、チケットの売り上げ代で成り立っています。広告、ご協賛いただいた皆様ありがとうございました。「とても素晴らしいからお友達を誘ったのよ」などと言ってくださる方もあり嬉しい限りです。 今回も向山ダンスアートアカデミーのダンサーたちが演技やダンスで色を添えて下さいました!!人間の創造する芸術というのはある意味共通性があるような気がしてます。
舞台の背景はすべて統一してイラストレーターの小平陽子さんに描いていただきました。その背景がとても美しい舞台の空間を作り出していきました。舞台の神様が舞い降りたようでした。 衣装部では、マクナリーみどりさんのアドヴァイスも頂きながら、毎回、生地購入から製作まで一連の作業していただきました。小澤インテリアさんの生地を頂いたりネットで安いのを見つけたり、私も演出家として、いろいろ意見やアドヴァイスを出していきました。また、助演の皆さま、友情出演してくださった方々、大道具・小道具の製作にかかわってくださった皆様、舞台面で的確なアドヴァイスをいただきましたJUKU上條様、皆さんのお力をお借りしました。
振り返りますと、第1回公演…2007年まつもと市民芸術館小ホールにて「現代歌舞伎版 ホームコメディオペラ フィガロの結婚」、第2回公演…2008年松本文化会館中ホールにて「ドン・ジョヴァンニ」、第3回公演…2011年まつもと市民芸術館主ホールにて「蝶々夫人」、第4回公演…2013年「ラ・ボエーム」、土の会全面協力公演、…2015年「こうもり」、第5回公演…2016年「仮面舞踏会」、第6回公演…2017年「第1回十字軍のロンバルディア人」と、公演を続けて参りました。 これまでと同様、私は、営業・企画・制作・演出・合唱指導・ヒロインの役に携わらせていただきました。もっと皆さんに様々なオペラを観ていただきたいのですが、一度の公演を仕上げるのに時間がかかり、1年半ほどの間隔での公演になっています。
地域の方たち主役となりオペラを創りあげて、それが出演者・観客ともども楽しみになっているという意味では、とても喜びで、なくてはならないことをしていると感じています。さらに「オペラを楽しむ会」の公演を楽しみに待って下さっている方が増えますよう、試行錯誤を繰り返して目的に向かって邁進していく覚悟です。どうか、末永く私どもの活動が続きますようにご協力のほどよろしくお願いいたします。