長男俊浩の修行も3年目に入りました。1月19日より本山の係りが変わり、修行でも一番厳しい侍真寮に配属になりました。侍真寮(じしんりょう)とは朝のお勤めなど本堂での儀式を行うに当たり、お経の本を運び出したり、焼香の台を出したりという法要の裏方をする部署です。たとえば朝のお勤めで、大般若という法要を行いますが、修行僧が読む般若心経の経本を10冊一束になっているのを3束、5キロ相当の重さを、ひじを伸ばしたまま持ち出さなければなりません。体育会のような筋力を要求されます。またお経に合わせて決められた時間で、決められた所へ、決められたとおりの体の動きで、担当の仲間の動きに合わせてしなければなりません。その動きの早さと美しさは一見の価値がありますよ。しかし訓練の厳しさで、体が持たなくなってしまう修行僧も居ます。私たち家族も彼の応援に行ってきました。この写真は朝のお勤めでお経本を配る俊浩の写真です。薄暗い中ですので鮮明な写真ではありませんが彼の緊張した、真剣な気が伝わってくるかと思います。筋肉のトレーニングと、動きの確認と、お経を覚えること、皆との動きを合わせる練習と、1000畳ある本堂の掃除で一日2時間の睡眠しか取れないとこぼしていました。しかしこんな修行がかれの人格を磨く最高のチャンスと思います。またかれも気持ちが負けたら修行を続けることができなくなるのを知っていて、果敢に挑戦しています。修行3年目に入り、お盆など全久院の法要の手伝いには外出許可が出るようになりましたので、お盆には皆様に顔を見てもらうことができます。どんな顔つきになって来るか私も楽しみにしています。